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好みの話じゃなくて、好きの話

12/23(mon) 新代田FEVER CRYAMYを見た

 

2019年はクソでした!って大声で言えたらいいけど、クソなのは2019年じゃなくて自分。もう私の話とかどうでもいいからとにかくCRYAMYの話がしたい!でもCRYAMYの話をしようとするとどうしても自分の話がくっついてくるから、"〜とわたし"とは言ったもんだなぁ。というわけで、一夜明けて12月24日。横浜に向かう電車の中でこれを書いています。イヤホンから流れるは月面旅行。空が青い。見栄張って"横浜"とか言ったけど別にデートとかではないです…。

 

この日は大忙しの日で、ゼミの研究で朝早くから集まり、3限の授業ではグループ発表、4、5限はテスト。「これ終わったらライブ、これ終わったらライブ」と自分を奮い立たせていた反面、「疲れた、もうライブとかいいから帰りたい」という気持ちも少し。最近(前からだけど、最近とくに)ライブハウスが嫌になっていたから尚更。

5限はテストだったからいつもより少し早く終わったけどそれでも開演には間に合わず、フィーバーに着くと一番手の時速が終わって人がたくさん出てくるところにちょうど遭遇した。スペースが空いた後ろの空間をぐんぐん進み、前方、ベース側。二番手のPK shampooも今年ラストで(というかもうこの日のライブが今年最後なので必然的に全バンドラストになるんだけど)最後の夜間通用口は鳥肌モノでした。最後のサビが終わって、いつもだったらここで終わりなのに新譜ではそういう形になっているのか、「君がいない夜は青い形」って入っていて、私はこの歌詞の"君がいない夜は"の部分でかなり鳥肌だった。もう、PKshampooなんてこういう曲しかないのに、不意打ちだったこともあってなんか素直に感動してしまった。三番手のフープスは初めて聴いたけど良かった、探したらApple Musicに音源あったので聴いてみる。このあいだ初めてApple Musicをインストールしたけどあれはとても便利。積極的に活用していこうと思う。

 

そしてそして四番手、CRYAMY!CRYAMYのライブを見るための今日一日、今年一年。頑張りたくて頑張れなくて、でもそういう気持ちとは全く別のところにCRYAMYがいて、上手く言えないけど全く別のところにいるから信用できるような、そんな感じ。とにかく私は何があってもCRYAMYが好きだし、2019年も腐るほど、いやもう腐ることすらできないくらいCRYAMYを聴いた。いろんな思いが混じったまま始まったライブ、ジョイディビジョンのあとの一曲目ディスタンス。平成最後のライブのときもそうだったけど、何かが終わるときのディスタンスってすごくカッコいい。次に#3からのsonicpop、その次は、なんだっけ、crybabyかな?タカハシさんのコーラスがカワノさんより声大きくて良かった。「まあまあ君を裏切って」のところ。sonicpopの、二回目のサビのあとのレイさんの「とぅーるるるーるー」っていうギターがめちゃくちゃ好き。レイさん、ライブで暴れすぎてTwitterとかYouTubeのコメント欄でよく「全然リードしないリードギター」って言われてるけど(良い意味で)、sonicpopのこの部分とか、雨とか、あとは月面旅行、レイさんのギターのメロディーかなりカッコいいしそれを聴くといつもCRYAMYってギターロックなんだなって思う。

月面旅行と言えば、たぶんたしかcrybabyの次が月面旅行だったんだけど、その前にカワノさんのMC(演説)があって、それを聴いて、私は、もう、かなり涙目でした。「俺と、メンバーと、皆さんの、秘密の宝物が、今日で秘密じゃなくなってしまう」って。ライブのあとにTwitterを見たら月面旅行のMVがYouTubeで公開されてて、本当に、秘密の宝物じゃなくなってしまっていた。嬉しいやら、悲しいやら。悲しいやら、嬉しいやら。カワノさんのサウンドクラウドで初めて聴いた月面旅行、修正されてまた上げられていた月面旅行、4月のリリースパーティーで聴いたバンドでの月面旅行。全部思い出がある。言わせてもらうが、これは、この曲は、"CRYAMYと私"だけのものだ。何百人何千人何万人が何億回この曲を聴こうが、誰一人としても一度も私と同じ気持ちになることはない。この日はカワノさんがいつもに増してすごくカッコよかった。こんなフロントマンがいるバンドは絶対売れるし、売れてくれなきゃ困る。たとえば、CRYAMYがめちゃくちゃ売れて、いろんなバンドと並べられて、比べられて、褒められたり貶されたり、どんなことがあってもCRYAMYは私の中では他のバンドに埋もれないし、どれだけ大きい会場でライブをすることがあっても、私は他の人に埋もれない、というか、「CRYAMYわたし。」だから!私とCRYAMYで完結してるんだ、この日のライブもいつのライブも。「今日で秘密じゃなくなってしまう、けど、また作るから」と言ってから演奏した月面旅行は、本当に悲しかった。ずっとこの曲は悲しい曲だと思っていた。カワノさんが「ここの歌詞をちゃんと聴き取って」と言って、「後は追わせてね、後は追わせてね」と悲しい歌詞を歌うから、尚更。悲しい歌だなぁ。気が滅入るほど悲しい。でも良い曲だ。宝物。もう本当に秘密にしてしまおうかな。まあ私お喋りだから無理か。

"世界"がさ、もうバカみたいにカッコよくて。私の世界を守ってくれるような、本当にそういうイントロ。口パクか本当に歌っているのかわからないけど、サビの「あなたが」で口を動かしているタカハシさんを見てなんかいいなぁと思ったり。"あなたが"、何なんだろう。でも私、この四文字だけのサビ、すごく好き。なんかもうどうとでも解釈できるから。覚えやすいし。世界、マジで良い曲だ。曲名から良い。イントロから良い。歌い出しから良い。とくに「透明な灰皿に〜」からが良い。死のうとしたことなんてないしちゃんと両親に愛されてるし、それなのに「あなたに生きててほしい」という歌詞がドシッと心にのし掛かる。クリスマスイブの日に予定もなく惰性と義務でボランティアに参加する女、自己嫌悪して当たり前じゃない?義務でボランティアって言葉ちぐはぐすぎる。死にたいとは思わないけど生きるの怠いな〜みたいな。就活面倒くさいし、やりたいことはあるけどそれに向けて努力するのもなんだかなぁ、って。それでも、CRYAMYを聴いている時は、ライブを見ている時は、やっぱりすごく楽しいし、別の世界にいるみたい。だから、生きててほしいっていうのは私がCRYAMYに思うことで、別の世界にいるみたいな、その世界を、生きてずっと守ってほしい。

最後のテリトリアルなんか、カワノさんが叫んだりギターかき鳴らしたりして全然歌わないからみんなが歌ったら「何も言わなくていいから俺の目を見ろ」と言ってて、いや自分じゃん!って思ったけど、カワノさんはライブ中刺すような目でみんなの顔を見ているから妙に納得してしまった。最後なんか、かなりライナーで客席に飛び込んで、危険だけどカッコいい。危険だからカッコいいのかな?とにかく年納めのCRYAMY本当にカッコよかった。あとでTwitterで見たけどオオモリさん月面旅行で泣いていたみたい。全然気づかなかった、見たかった。泣いたって綺麗だ、あなたは〜。

 

月面旅行のMV、帰ってから見た。CRYAMY#3、帰ってから聴いた。物販で會田さんが目を見てCDを渡してくれて嬉しかった。熱のあるライブも素敵だけど、やっぱり音源ってすごく大事だ。だって、私は、嬉しい日も悲しい日も泣きたい夜も虚しい朝も、いつも音源を聴いているから。イヤホンから、スピーカーから、流れる歌が、私の世界だから。だからこうやって音源を出してくれることはすごく嬉しい。それを手に取ったとき、初めて聴いたとき、これからずっとそれを手放したくないと思ったとき、宝物が増えた気分になる。だから秘密じゃなくなってもそれはずっと宝物だ。大事にしたい。

 

言い忘れていた。CRYAMY、#3リリースおめでとう!この先もいろんな景色を、世界を、見せてください。良いお年を。

 

 

10/18(fri) 下北沢SHELTER PKshampoo×CRYAMY 「RIOT」

 

大音量のボレロが鳴り止んで会場の明かりが消え、聴き慣れたポケモンのSEの中でPKshampooのメンバーが登場したとき、私は恐ろしいほど鳥肌が立った。四人が楽器を鳴らし始めてから少しした段階で一曲目が「奇跡」だと気づく。"まるで僕ら奇跡だ"から始まって、"君よ統計学上の人にならないで"で締まる歌詞が一貫して美しい。私はこの日はかなり後ろのほうにいたんだけど、奇跡が始まった瞬間にみんながワァッと体を前に乗り出して次々と手を挙げ始めたのが見ていてすごく印象的だった。PKshampooってこういうバンドだ。それこそ、奇跡のうえにある星を見ているというか、星のような人というか、ギリギリ手が届かない人、というか。なんかもう感覚的には神格化に程近いものがあるんだけど、でも私たちは彼らが人間だと知っているから、二曲目の「君の秘密になりたい」に妙な親近感を覚える。イントロの福島カイトさんのギターがすごく好き。私はこの曲はずっとトラッシュノイズバージョンのほうが好きだったんだけど(ずっとそっちを聴いていたからというのもある)、このギターのリフ(?)がアウトロで本当に良い味を出していて、PKshampooアレンジも悪くないな、あれ、いやむしろ、めちゃくちゃいいなって。でもやっぱり「星」から「空のオルゴール」の流れは奇跡みたいに星みたいに美しかった。こんなとき、君に、綺麗な言葉ひとつかけてやれたならって思う。こんなときに拳一つでもあげられたら、声一つでも出せたら、私は。「RIOT」暴動と言ってるのに、"二人手を繋げば怖くないよ"って、反則じゃないですか?その次の曲のタイトルは「天王寺減衰曲線」だったんだけど、ここまで、奇跡から天王寺減衰曲線まで、ほぼぶっ通しで一瞬だったのでそういう雰囲気で書いてみました。どうですか、この速度、伝わりましたか。

「過去は振り返らずに前を見る、っていう過去の曲をセルフカバーするという…」とヤマトさんが笑って始まった曲、「この部屋がマイナーセブンに埋まる頃」と言うらしい。Twitterを見てみてもみんな"マイナーセブン"としか言っていないから正式名がわかるまでにかなり時間がかかった。マイナーセブンって全然知らなかったけど「m7」のことなんだ。見たことあるぞこれ。なんかすごい、ヤマトパンクスっぽい曲名。私これたぶんすごく好きだ。この一度しか聴いていないのに「この部屋が~」のメロディーがずっと頭の中で繰り返されている。それとも、知らなかっただけで私が見たライブでやったりしてたのかな。次のアルバムかシングル、なんでもいいけど夜間通用口と天王寺減衰曲線とこの曲、すごく期待している。

マイナーセブン(確かにマイナーセブンって略したくなる)からの5曲は、それまでの5曲とは反対にスローモーションに感じた。神崎川は私がPKshampooの中で初めて知って初めて好きになった曲で、これこそ、ずーーっと昔から耳に馴染んでいたキラキラ星の音階が、全く新しいものに聴こえたりなんかして。まだ一度しか行ったことのない大阪を考えて、そこで生まれた曲がこんなふうに東京で鳴っていて、ここで育った私は天神橋なんて見たこともないのに、知っているような気がしてしまうのは何故なんだろう。そう思っていたら、次の新曲はこのツアー中に北海道でできたというから、北海道なんて行ったことないのに、なぜか、北海道で寝転がって空を眺めるヤマトパンクスが頭に浮かんだりする。曲は全然覚えてないけど、これから聴くたびに今日のことを思い出せるような気がして、少しその特別感が嬉しくあったりもしている。

最後の2曲、夜間通用口と京都線はもう前の方ぐちゃぐちゃ。夜間通用口のサビ前でヤマトさんが「手挙げてもらっていいですか?」と言っても私は組んだ腕が動かなくて、決してノってないわけじゃないしなんなら前後左右で私が一番ノリノリだったと思うけど、PKshampooのカッコよさに圧倒されて、腕を組んだまま両の袖をギュッと握り締めたてのひらだけがずっと汗で湿っている。それにこの日のシェルターは実は後ろまでかなりすし詰めだった(少なくとも私のいたところは)ので動きづらかった。ラストの京都線でマイクだけ持ったヤマトさんがみんなの上で「君がいない夜って」「何してた、何してた、何してた、何してた」と何度も何度も繰り返す姿があまりにも綺麗で、その声も綺麗で、金色の髪の毛も綺麗で、とにかくまあ本当に綺麗だった。CRYAMYやPKshampooに出会ってから、"綺麗"という言葉の概念が変わった。真っ直ぐで純粋で素直で代わりの利かない音や言葉やそんな人が綺麗だと思うようになった。PKshampooはそういうバンドだと思う。代わりの利かない、私や誰かにとっての、星のようなバンドだと思う。

 

二番手だったCRYAMYは、わからないけど感覚ではPKshampooの倍くらいの時間やっていたんじゃないかと思う。曲が始まる前、カワノさんは第一声に「悲しいことはありましたか」と、そんなことを聞くとは到底思えないほどギラギラした目でそう放った。「悲しいことがあるなら全部置いていってください」「悲しいことは全部俺がぶっ壊します」頼もしい、と思う間もなくオオモリさんがドラム(シンバル?)を叩いて始まるcrybabyは、"世界で一番"と思ってしまうほどカッコよかった。カワノさんが「ちゃんと、泣けよ!」と叫ぶ。私は笑っていたと思う。「ちゃんと泣けよ」と言ってくれたことも、crybabyがカッコいいことも、私が今ここにいることも、CRYAMYに出会えたことも、全部嬉しかったから。

去年の11月のツーマンはよく覚えている。その少し前にCRYAMYを知って、行きたいけど初めて行くライブハウスになかなか勇気が出なくて、ウダウダしてたらいつのまにかソールドアウトしていてすごく後悔したライブ。その日のライブ映像は腐るほど見た。当時は一日十回は見ていた。全然盛ってるとかじゃなくて、むしろ少なく見積もってるくらい。もう私行ったんじゃないかってくらいとにかく繰り返し再生していた。私もCRYAMYに出会って一年だし、京都線じゃないけど、CRYAMYに出会う前って何していたのか思い出せない。何を見て何を聴いて何を着て何を信じていたんだろう。そのくらいCRYAMYは今私の中で大きい存在だ。

Pinkから普通の二曲はあまりに刺さるから、やっぱりこれは"暴動"だと思い直す。でも「友達は大事にしてください」とカワノさんが言って始まった物臭は悲しくなるほど温かくて、これは何に対する暴動なんだろう、と思ったり。今さらだけど私は「RIOT」というタイトルがすごく好きだった。発表されて意味を調べたときはなぜかドキドキした。そこからMCを挟んで、なんかタカハシさんがいじられたりしていたけど、締めくくりにカワノさんが「タカハシくんお願いします」と言ってすぐ弾き始めたイージリーのイントロが緩急抜群でとてもカッコよかった。

やっぱりディスタンスってすごい曲だ。CRYAMYの曲は本当に真っ白。最初から最後まで、全部、綺麗。Cメロなのかな、最後のサビ前の部分で「生まれてきてくれてありがとうございます」とカワノさんが言ったセリフは私が何度も繰り返し再生した去年のツーマンのときと同じもので、感動して、嬉しくて、もう、こちらこそ、って感じだ。

ノイズが鳴り響く中でカワノさんが「うるさいけどちゃんと聞き取ってください」と言うから頑張って聞き取った言葉は、今でも思い出すと目に涙が溜まるほど、私なんかの涙腺ではいくつあっても足りないくらい簡単に心に染み込んできた。「俺は!小さい頃はお母さんに守られて!いじめられたら先輩が守ってくれて!みんなに見捨てられたときは好きな女の子に守られて!東京に出てきたら東京の友達が守ってくれて!バンド始めたらメンバーに守られて!何もできないときは會田さんやリクさんが守ってくれて!」ここまではなんとか聞き取ったんだけど(細かい違いはあるかもしれないけど大体の意味は合ってる)、次の言葉がわからなくて、でも、たぶん、たぶんだけど、「歌ってるときはみなさんに守ってもらいました」と、そう言ったんだと思う。「嘘じゃないよ!」と子どもみたいに大きな声で叫ぶカワノさんが本当に綺麗で、私さっきから綺麗綺麗って言い過ぎだけど、CRYAMYもPKshampooも、本当に綺麗なバンドだったんだ。

「みなさんが誰に守られてるかは知らないけど」「その、あんたたちの世界は俺が守る」「12月25日!CRYAMYシャープスリー!一曲目!"世界"という曲を聴いてください」イントロのメロディーは今まで聴いたどの曲よりもカッコ良かった。期待していい。#3にもCRYAMYにもCRYAMYが守ってくれる世界にも、期待していいのかもしれない。いやもう、本当、期待しちゃうよ。本当に本当に良い曲だった。次の日のハングリーオーバーでも聴いたけどやっぱり良い曲だった。たぶんこれから何度聴いても良い曲なんだと思う。とにかくイントロが希望みたいだった。明るかった。

本編ラストはプラネタリウムで締められて、アンコールはテリトリアルだったんだけど、結構序盤のほうでカワノさんのギターとタカハシさんのベースの音が出なくなって(なんかトラブっていたんだと思う)、レイさんのリードギターとオオモリさんのドラムだけの演奏で歌われていた。それはそれで楽しかったけど、やっぱり少し不完全燃焼と思っていたらベースとカワノさんのギターを復活させてダブルアンコールへ。カワノさんが「さっきは音無しだったんでもう一回音有りでやります」と言って、リベンジテリトリアル。これがもう、本当に、もう。「見えない奥の隙間に、触ってくれてありがとう!」って、またカワノさんが叫ぶから、そんなのこっちのセリフだと、泣きそうになりながら笑ってしまった。この日はたくさん泣きそうになりながら笑ったと思う。泣きそうになりながら嘘っぱちの笑顔を顔面に貼り付けたことは幾度となくあったけど、泣きそうなのに笑っちゃうくらい心から本気で楽しかったり嬉しかったり安心したりしたのは、初めてだったような気がしている。

 

月並みな言葉だけど、良い夜でした。

すべての悲しみへの暴動でした。

 

 

2のFALLFALLFALLが素晴らしすぎる。古舘の都会出身が隠しきれていない歌詞がとても素敵で、「東京なんて」と言われることが多いけど少しだけそんな街にいることが誇りになる。まあ、私は東京じゃなくて神奈川ですが。それに関して言えば"東狂"もすごく好きだけど、FALLFALLFALLを聴くと、街中で大勢の人とすれ違いながら君を思い出している、そういう情景が浮かんでとても情緒的。「秋に街中が君の色になる」=金木犀の色だと思うけど、年々薄くなるのは君との思い出で、年々濃くなるのはこの街に咲く金木犀の色、つまり一年経つごとにその数が増えているのかなって。金木犀を題材にした曲はたくさんあるけど、こんなに都会での生活に溶け込むような歌詞は他にない。街に人が溢れていても絶対に褪せない金木犀の強い香りを知っているのは、やっぱり古舘が東京の人だからなのかな。この歌、2の中で一番好きだ。もう一回ライブで聴きたいな。

 

話は変わるが日付変わって10月18日、本日はCRYAMYとPKshampooのツーマンツアーファイナル下北沢シェルター。抽選は外れ一般も逃し、半ば諦めていたところに思わぬ恩恵を受け、チケットを一枚譲ってもらった(しかも整理番号がまあまあよかった)。こんなところ見ていないと思うけど、譲ってくれた方、その節は本当にありがとうございました。神奈川県の私です。今度一杯奢らせてください。そんなこんなで明日(今日)は下北沢シェルターに出向くこととなった。急に肌寒くなってしまって今日(昨日)引っ張り出したお気に入りのトレンチコート、着ていこうかな。ウキウキしちゃって、バカみたいだけどこれが楽しいね、なんてね。

 

9/29(sun) 夏の魔物 CRYAMYを見た

 

夏の魔物、初の野外フェスで見るCRYAMYは新鮮でドキドキして、楽しくて、嬉しかった。帰ってきてからはとり憑かれたようにずっとCRYAMY#2をリピートしている。あの場で感じた諸々がCRYAMYを初めて聴いたときの感情に似ていて、無性に聴きたくなったのだ。ディスタンスってやっぱり良い曲だな。必要なことしか歌ってない。聴き逃せる箇所がない。全部の音が大切だ。ライブのあと、CRYAMYの公式Twitterに載っていた写真を見て驚いた。あんなに人がいたんだ。太陽の下、私の大好きなバンドをみんなに見せびらかした気分だ。CRYAMYと青空の組み合わせは見慣れないから違和感があっただけで、別に結構、よかったんじゃないかなと私は思う。もっと言えば、夕方オレンジ空でのCRYAMYとか、夜の月明かりとCRYAMYとか、そういうのも見てみたいと思った。何はともあれ初めての野外ライブ、総じて素晴らしかったです。

 

15時過ぎ、真隣のステージの爆音の演奏が鳴り響く中着々と準備を進めるCRYAMY一同を見ていた。カワノさんがPKshampooTシャツの首もとを大きく切っていてそれがよく似合っているなぁと思ったり(カワノさん、白似合う)、こんなクソ暑いのにタカハシさんがアディダスの長袖ジャージを着ていることに驚いたり、そんなことを考えながら隣のステージもちらちらと見つつ、CRYAMYの出番をひたすら待つ。たぶん時間が結構押していて、隣でやっていたバンドが終わるとすぐにCRYAMYが始まった。野外ライブ、埼玉の土地、遠く向こうに観覧車、それとCRYAMY。いつもと違う晴天の下でもいつと同じSEが鳴り始めて、いつもと同じようにCRYAMYが出てくる。crybabyのステッカーを貼ったギターを持ったカワノさんの「晴れたぁ」という一言をマイクが拾って、一曲目の月面旅行が始まった。前日の日記でカワノさんが「はじめて野外でライブをしたときに一曲目にやると決めていた曲がある」と言っていてたやつだ。いつもよりカワノさんの声が大きく聴こえて、楽器の音が小さいのかマイクの音がデカいのかそれとも外だからなのかよくわからないけど、なにせ歌声が綺麗だからすごく良かった。でももう少し楽器が大きくてもよかった、かもしれない。月面旅行はレイさんのギターのメロディーが最強だから。一曲目にこういう、聴かせる曲?がくるのはたぶん初めてで新鮮だった。新鮮だらけだ。

そのあとはピンク、tenと続く。最近(前からだけど、とくに)ピンクがやたらとカッコよくて本当に参ってしまう。間奏がとくに好きで、ギターの二人が暴れまわってて(音も体も)こっちまでウズウズする。サビのタカハシさんのコーラスも好き。一時なくなってたけどまた最近やるようになって嬉しい。綺麗だ。tenが終わってからのMCがややウケていた気がするけど、何を言っていたのか忘れてしまった。それよりもこのときはカワノさんのズボンの穴がガムテープ(らしきもの、たぶんガムテープ)で塞がれていたことが気になってしょうがなかった。でも、その代わり、普通、crybabyが終わってからのMCはよく覚えている。「フェスに来るような人は嫌いだった」「でもそんな楽しそうな人たちも家に帰って泣いているかもしれない」「その人のために、なんてことは言えないけど」「勝手に歌ってるから勝手に聴いてください」いつもと同じように客席を見渡しながら言う。空の下だと明るくてカワノさんの顔もよく見えるし、きっと私たちの顔もよく見えているんだろうし、そう考えると少し恥ずかしくなった。

その後はディスタンス、テリトリアル。ディスタンスはすごく良い曲で、優しいメロディーで、でも少し苦い歌詞で、手に持っていたハイボールのプラスチックカップを思わずぎゅっと握りしめてしまう。テリトリアルのイントロはいつもの爆音よりはやっぱり少し物足りなく感じて、単純に楽器の音が小さいんだと思った。それでも、カッコいいし、空をバックに演奏する姿がやたらと頼もしい。ラストのサビでオオモリさんがスティックを飛ばしてしまったのをちょうど目撃したけど、そのときの笑顔が本当に輝いていて「ああ、楽しいんだろうな」と思った。私も楽しかった。当たり前なのかもしれないけど、ドラムが止まっても演奏をやめないのがすごく良かった。とにかく良かった。主観でしかないけど、野外でのライブすごく良かった。もう全然、余裕で似合っていた。

 

後日談というやつなんだけど、ちょうどこの日の翌日に家の洗濯機が壊れて、今は夜な夜な近くのコインランドリーに洗濯物を出しに行ってる。そのときにふと、洗濯物を抱えながら歩く夜道で思ったことがあって、カワノさんは、よく、「勝手に幸せになってください」とか言うけど、私はCRYAMYに幸せになってほしいし、CRYAMYが幸せじゃないと私は幸せじゃない。でもCRYAMYの幸せは私の幸せじゃないから、私も私で幸せにならなきゃいけない。だから、誤解を恐れず言うなら、一緒に幸せになりたい。私も幸せになるから、CRYAMYも幸せになってほしい。それまでは、勝手にやってるCRYAMYを勝手に見て、勝手に何かを感じようと思う。

 

 

 

吉祥寺warpでCRYAMYと2が対バンしたの、自分の中で感慨が深すぎてもう言葉が出てこなかった。私が中学生の頃からずっと好きだった古舘と去年好きになったCRYAMYを同時に見られる、サーキットフェスとかじゃなく、普通の、ライブで。カワノさんは「このメンバー以外ではもうバンドはやらない」と断言していて、でも古舘は私が好きだったSALOVERSとは別のメンバーを集めてバンドをしていて、それぞれ、人それぞれなんだなぁって。距離遠すぎて逆に「古舘」って呼んじゃってるけど、まさかwarpであの距離あの近さで古舘を見られるなんて中学生の頃の私が知ったら驚くだろうな。ずっと楽しみにしていた日だったから終わっちゃって悲しいけど、また対バンしてくれたら嬉しい。転換中に突っ立っている私の横を通りすぎた2のドラムのゆっこちゃんがカッコ可愛すぎて一撃でファンになった。良い匂いしたし。次の日かその次の日くらいに髪の毛を切る予定だったんだけど、ゆっこちゃんに憧れすぎてウルフにするか本気で迷った。あの時着てた柄シャツも可愛かった。すぐにインスタをフォローした。ハンプバックのベースの子と仲良いみたいでラブって感じ。ライブ中は古舘よりもゆっこちゃんを見ていたかもしれない。この日はズボンだったけどたまにワンピースとかでドラム叩いてるからね、ワイルドすぎる。というか、ゆっこ"ちゃん"でいいのかな?距離感近すぎ?ゆっこ"さん"?とにかくマジで惚れた…ああなりたい…理想すぎる…。女の子のバンドマンで本気で「カッコいい!」って思ったの、初めてかもしれない。マジで好き。あーーー本当に良かったなぁ、2めっちゃ良いじゃん、めっちゃ良い。勇気出して話しかければよかったな。FALLFALLFALL聴けたの本当に嬉しかった、感動した、感動しすぎて金木犀の匂いがする香水買ってしまった。年末にシェルターでやるハンプバックとのツーマン、ハンプバック好きな友達誘って行こうかな。"同じ月を見るふりをして"、タイトルがオシャレすぎるなぁ。12/26、CRYAMYライブないですか?チケット取っていいですか?もう少し待とうかな。やっぱり今はCRYAMYが一番見たいから。10月はあんまりCRYAMY見れないけど11月はたくさん見れるから嬉しい。誕生日にライブ来ないかなぁと密かに期待してる。それに11月は横浜でライブしてくれるから本当に嬉しい。私が毎日闘っていた横浜、良い思い出も悪い思い出も全部詰まっている横浜。神奈川と東京は別だから、CRYAMY初の神奈川(だよね?)が嬉しすぎる。嫌な記憶を上書きしてくれ、CRYAMY。

 

TOKYO CALLING

 

トーキョーコーリング行ってきたので記録する。改行ポイントがわからず終始だらーーーーーっとした文章なのでバンドごとに太字にしておく。

 

9/15 下北沢

寝不足&酒も抜けないまま下北沢に向かった午前。なんかサウクルのときもこんな状態だったなぁと思いながら下北沢に降り立つとカラリと晴れた空や照りつける日差しの暑さまで同じで、CRYAMYのガーデンでのライブを思い出した。最初は近松Ccaseを見る。YouTubeに載っているPeaseという曲が好きだったので行ってみたけど、ライブで見たら「ダラダラ」が一番良かった。未成年青春実録も好きだな。個人的にベースの方がライブ中マジで微動だにしないのがすごく気になった。良いとか悪いとかじゃなくて気になった。なに考えてるんだろうと気になった。ライブ後にCDを買うとき、ボーカルの石ツさんが物販にいて、何気にバンドメンバー本人から物販を買うのは初めてだったのですごく緊張した。さっき再生した5曲、いや6曲を500円で買ったのかと思うとなんだか怖くなった。月額だか年額だか知らないけど定期的にお金を払って聴き放題という形をとってるサブスクよりも一度お金を払えば永遠に自分のものになるCDのほうがよくない?永遠に自分のものにしておきたい音楽に限るけど…。そのあとはなんとなく軽い気持ちでガーデンへおいしくるメロンパンを見に行ったんだけど、あのデカい箱がパンパンで入場規制だったのかな?わからんけどとにかくぎゅうぎゅうに詰め込まれて、2、3曲で出ようと思ってたのに結局最初から最後まで見てしまった。知ってる曲何曲かやってたけど私は色水が聴きたかったなぁ。前の方は女ばかりだった。寝不足だったので貧血との闘いだった。しかも人混みだと気持ち悪くなる…。そのあとはお昼ご飯を食べつつ休憩して、あまりの眠さに動くのが面倒くさくなってしまい時速は飛ばした。友達とLINEをしながら(その友達はこの日誕生日だった。おめでとう)ガストでグタグタしてから意を決して外に出て251へROKIを見に行く。着いた頃にちょうど前の出番だった時速が終わったみたいで続々と人が出てきた。体調はかなり回復していたので調子に乗ってジンバックを飲みながら開演を待つ。ROKIは初めて見た年末のデイジーバーから、本当に徐々に徐々にジワジワと好きになっている。フェルマーとミルクポットの雨がとても好き。そのあとは近松SUP。SUPは7月にPKshampooのツアーで新代田フィーバーでのライブを初めて見たんだけど、なかなかカッコよかったのでまた見たかった。音源が欲しいんだけど物販で買わなかったのでネットで探してみる。ベースメントとかで売ってるかな。「あいつに救われた~」って曲が好き(歌詞合ってるかな)。そのあとは古着を見つつ時間を潰し、デイジーバーにタカナミを見に行ったりもしたんだけど聴きたかった曲(東京)が聴けたので満足して途中で抜けて、近松Hue's。私のトーキョーコーリングはここからである。セットリストが恐ろしかった。こんなん、アリなの?!というようなセットリスト。爆発的に良かった。爆発的に良いってなんだ。初っぱなのLukaのあと、世界の終わりを挟まずすぐに入ったyouthのイントロがあまりにもカッコよかった。Trash、Akiraboy、umieumie、ベランダ、夏を待っている、の順番だったかな。秋に聴く夏を待っている、最高だった。「青くなった僕らのメロディーは何度も 夏を待っている」って、夏前に聴くのと夏後に聴くのではあまりにも聴こえ方が違う。ここに来て初めて"何度も"の意味がわかる感覚。ラスサビ前の間奏も堪らない。ライブ、って感じ。ああいうのを見るために私はライブに来ている。誰にも理解されなくていいよ。その次は同じく近松オレンジスパイニクラブ。たぶんライブを見るのは3回目かな。あまり曲は知らないんだけど、やっと彼らの良さに気づきつつある今日この頃。最近は敏感少女が好きでよく聴いている。音源どこ探せばあるんですか?誰かセトリ教えてくれませんか?バンドを追うのも簡単じゃないな…。そして最後、PKshampoo。これもまた近松。覇王色の覇気が出ている。一曲目の星から最後の京都線まで呼吸が止まった感覚だった。思考とか感情とか自分のこととか、もうそういうの一切関係なしにただただ音楽に感動した。美しかった。夜間通用口は月のことを考えながら書いたと言っていたけど、ヤマトパンクスの書く詞は"空"とか"星"とか"月"、そういう類いの言葉がよく出てくるからロマンチストなんだなぁと思っている。「僕だけを選ぶ神様が」という歌詞、「僕だけを選ぶ神様(のような人)が」って意味なのかなと思った。4人ともオーラがありまくりだし存在感がすごかったけど、鳴らす音鳴らす曲すべて急にパッと消えてしまいそうというか、夢みたいというか、幻想的?ちょっと違うけどそんな非日常感がPKshampooのライブにはある。君がいない夜って何してたんだろうなというか、PKshampooがいる夜って何してたんだろうなって感じ。アンコールの神崎川も覚えているようでよく覚えていない。みんながそうなのかはわからないけど私はそう。まとまらなくなってきた。とにかくPKshampooめちゃくちゃカッコよかったです。夜間通用口で誰かがダイブしたときヤマトパンクスもそれを見て客席に降ってきたし、いつだったか忘れたけどみずやんさんも何かの曲でステージ袖から飛び込んできてた。京都線の最後で客席にグルンとマイクを回したヤマトパンクスはなかなかイケてた。終わる頃には前方は男だらけになっていた。PKshampooって男人気すごいよな…。私のトーキョーコーリングはそんな感じだった。下北沢を出たあと友達と合流して氷結で乾杯し、二人で散歩をしてたら雨が降ってきたので23時頃に解散して家に帰った。めちゃくちゃ疲れていたし眠かったので1時前に就寝して、5時くらいに一度目が覚めたけどすぐ二度寝、8時くらいにも目が覚めたけどまた二度寝、完全に起床したのは14時前だった。そしてまた眠れずに深夜1時を過ぎた今。明日は1限から学校なのでもう寝ないと。

 

8/23(fri) 寺田町Fireloop CRYAMYとHue'sを見た

 

Fireloopから耳鳴りだけ持って家まで帰ってきた。あらゆる全てを置いてきたのかと思うほど、その後の時間は、なんかもう、無。まだ薄暗い早朝の寺田町(意図せず韻、踏んでしまった)なんか、この世の終わりくらい荒んで見えた。そういえばYouthはライブだと世界の終わりの間奏から始まるけど、あれは本当に、どうすればそんなことが思いつくんだろうか…。とりあえず時系列に添って、関係あることないことだらだら書く。もう決めた。だらだら書くから!メリハリのある文章だと思うなよ、そんなのいつも書いてないけど…。

 

ことのはじまり?は8/19まで遡る。その日は新代田フィーバーでCRYAMYとHue'sを見た。開演から行こうと思ってたんだけど、昼寝をしたら完全なる寝坊をかまし、CRYAMYすら危ぶまれる時間。15分で化粧から髪の毛、着替えなどすべての支度を終え(人間、やればなんでもできるんだな)なんとか間に合った。この時は大阪のツアーファイナルは行かないつもりだったので、しっかりとHue'sを目に焼き付けておこうと思ったら焼き付きすぎて離れなくて、ファイナルのチケットを取らなかったことを死ぬほど後悔した。アンコールでのSwanが素晴らしいのなんの…。音源が欲しい。聴きまくる。あとはもう本当に個人的に、最近すごくやるせない気持ちが続いていて、23日のCRYAMYを見たら何か得られるんじゃないか、欲しい言葉をくれるんじゃないか、そう思ったらどうしてもどうしても大阪に行きたくなって、キャンセル分のチケットを滑り込みで手に入れた。そういう経緯で当日、新横浜から新幹線に乗り込んで、いざ大阪、寺田町はFireloopへ!

 

なんて意気込んだものの、大阪は酷い土砂降りだった。人が想像できる限界くらいの雨が降っている。だからと言って気分が下がるというわけでもなかったけど。寺田町に着いても弱まることのない雨を見ながら駅の改札前で少し突っ立ってると、ちらほらとライブハウスに向かうであろう人たちが見えた。格好とか雰囲気でなんとなくわかる。PKshampooのTシャツを着ている人なんか絶対にそうだろう。止みそうにないので駅のドトールに入った。会場時間頃に外に出ると雨はかなり弱まっていたので、とくに濡れることなくファイアーループに入れた。そういえば、初めての大阪だったんだけど、本当にエスカレーターは東京と反対だし、みんな関西弁だった。バイト先にも関西の人が何人かいるし最近ジャルジャルのコント動画をずっと見ているのであまり違和感はないけど、ほんのり大阪を感じられて良かった。あとは、タカハシさんのジャージがヒョウ柄だったことかな。

 

10分くらい押して始まったCRYAMY。フジタレイさんの金髪が綺麗。あと髪が長い。序盤のテリトリアル、sonicpop、crybabyの流れはここ最近で一番好きだった。私はとにかくsonicpopが好き。というか、たぶんみんな好き…。#3に収録されることを期待。crybabyではやっぱりカワノさんが客席に飛び込んでいた。ライブを通して2回くらいダイブしていたからcrybabyのときだったかどうか曖昧だけど、ステージに押し戻されるときに天井のパイプ?なんか管みたいなやつに足を絡めて張り付いていて、蜘蛛みたいだった。めちゃくちゃでぐちゃぐちゃでカッコよくて、それなのに「ちゃんと泣いた」と歌うcrybaby、本当に良い…。

普通、雨の順でやったこの2曲がこの日のライブの中でとにかく光っていた。普通の終盤のサビの繰り返しの部分で、急にレイさんのギターの音かメロディーかが変わった?のがありえんほどカッコよくて、私は油断していたのかわからないけどそれに本当にドキッとしてしまい、もう全部持ってかれた。ずっとドキドキしたまま普通が終わって、「雨降ってるので」というカワノさんの言葉と、レイさんのギターから始まる雨。正直泣きそうだった。"精一杯生きた結果こんな仕打ちで笑っちまうよな"、ほんと。勝ち目ないのに息しちゃってる自分が情けない。それでも最後の、やっぱりレイさんのギターがバカみたいにカッコよくて、こんなに攻撃的でそれなのに綺麗で優しいメロディーは勝ち目ない人たちが鳴らすものじゃないし、CRYAMY勝ってるし、誰がなんと言おうと私の中でCRYAMYは全戦全勝だし、そう考えると今の私はこんな素敵な味方(勝手に味方だと思ってます)がいて、心強い。

月面旅行かな、ディスタンスかな、たしかディスタンスだった気がするな、その直前のカワノさんのMCは、予想したとおり、私が今一番欲しい言葉だった。「9割世界を恨んでいてもどれだけ嫌でも1割何かがあれば救われる、生きていける」と、そんなニュアンスのこと。ここで私は、その1割が音楽だとかCRYAMYだとか胸を張って言うことはできないけど、だって世界中すべてが嫌になったときは音楽なんて聴けなかったから。でも、そんなときでも、1割、いや、もっともっも少ない割合だけどたったひとつだけずっと信じていたものがあって、それがあったから大嫌いな世界で私は生きていけて、それだけのために私はそんな世界で生きていて、そのときは味方なんていなかったけどね、私は、可哀想じゃない。そう思っていたら泣きそうになって、辛気くさい顔をしていたらディスタンスが始まって、もう今下を向いたら、瞬きをしたら落ちるというところまで涙がきていて、でも泣きたくなかったから必死に前を向いて目を凝らしてステージを見ていた。なんかもう一言で言うなら本当に苦しかった。でもそれ以上に、ただただCRYAMYがカッコよかったからもうなんでもいい。世界中、といっても私の世界の中だけの話だけど、それが私にとっては世界の全てだし、その全てが嫌になったあのときの自分が、ずっと世の中を恨みながら今も生きているんだけど、CRYAMYがいてくれて本当によかったと思っている。そのくらいCRYAMYとの出会いは革命的で突然で、人生ひっくり返った。歌詞、音、メロディー、声、ライブ中目が合っても絶対に逸らさないカワノさんの視線も全部、刺さって抜けない。こんな絶望的で希望的なバンドに出会えてよかった。というか、ここまで好きになれるものができただけで私は幸せ。好きなものに出会えないとかいう人だっている中で、一人で大阪に来ちゃうくらい好きな音楽ができたんだし、それだけでもう嬉しいことだよなぁ。あと、tenが終わって最後の最後、オオモリさんがスティック投げたの本当にカッコよかったです。

 

CRYAMYが終わって転換中、次はHue'sだとワクワクしていたんだけど、その反面、本当に気持ちの切り替えが難しかった。CRYAMYの段階でもう明確な負の感情に支配されて、そりゃCRYAMYはカッコよかったけど私はダサかった、拳もあげられずただ涙を堪えることに必死で。それでもHue'sの準備中、女はうるさいし煙草は臭いしヤマトパンクスはいるしでいつものライブハウスとなんら変わりなくて、私一人余韻が抜けずに放心している。そんな中始まったHue'sは、一曲目のベランダでもう感無量というか、やっぱり間奏がものすごくカッコよくて、その瞬間のライブハウスの空気を全て旭さんのギターが担っている感じがもう堪らなかった。レイさん然り、今回はギターの二人に持っていかれっぱなし…。何度も言うけど(本当に何度も言っている)YouTubeでこの曲のライブ映像を見たとき、この間奏があまりにもカッコよくて、ここで一気にHue'sに惹かれた。凛としたカッコよさ。自分が"音"や"メロディー"にこんなに感動できるとは思っていなかったからそれも少し嬉しかったことを覚えている。めちゃくちゃ良い曲なうえに思い入れもあるのでこの日の一曲目がベランダで本当に良かった。あと龍さん髪の毛切って、前々からどことなくバンプの藤原さんを彷彿させていたけどさらに似てきていた。

三曲目のTrashはまさか聴けると思っていなかったから普通に感動してしまった。この曲はトラッシュノイズが解散するときに書いた曲?だそうで…。私、本当にオタク気質というか好きなものはとことん知りたい、掘り下げたい派なので、YouthのMVでちょこちょこ映るコンクリートの落書きをその都度止めて何が書いてあるのか確認したことがあったんだけど、そこに"トラッシュノイズ"と書いてあったのは少し鳥肌が立った。あとはもう、もしこれを読んでいる人がいればぜひ見てみてほしい、本当に良いMVだなと思ったから。そう思うとこうやってヤマトパンクスがライブを見に来ていることが感慨深くなる。服真っ黄色でピカチュウみたいだったけど。でも、ちょっと脱線するけどヤマトパンクス、背高いし顔カッコいいし、それに良い曲作るし関西大学(留年してるけど)だし非の打ち所無…と思った。あと初大阪にして京都線に乗車したので車内で京都線を聴くという大阪でやりたいことランキング第二位をさっそく実行した。第一位は無論、神崎川神崎川を聴くことです。

長い夢が覚めての最初で龍さんがギターを交換してお酒を飲むのをただじっとメンバー3人が優しく演奏しながら待ってるのがなんか良いなぁと思ったし、それが終わってイントロのメロディーに入ると、ここでやっとファイアーループの音が他のライブハウスとちょっと違うことに気づいた。どこであっても微妙な違いはあるのかもしれないけど私には正直よくわからなくて、でもファイアーループは明らかに低いノイズがもうボワァァアってしていて(笑)、脳の中まで響く感じ。難しい。表せない。行けばわかる。

バースデイからのラスト4曲は「楽しい」以外の感情がなくて、さっきまでCRYAMYで泣きそうになっていたのが嘘のよう。照明がカラフルに点滅していてすごく綺麗。たしか、今年の4月に下北沢のライブホリックで2回目のHue'sを見たときにもバースデイをやったんだけど、その時もカラフルな照明が曲に合っていて良いなぁと思った記憶がある。あれは自分たちで決めてるのかな?すごく好きだ。その次のLuka、Youth、Hateはもう素晴らしすぎた…。LukaやYouthのような曲はみんな好きだし楽しいし、Hateでその状態を維持できるのが、本当にHue'sはすごい。というかもう楽しくて楽しくてYouthのサビで拳突き上げたらその瞬間に目の前からレイさんがぶっ飛んで来てとてもビックリした。受け止められなくてすみません…。そしてヤマトパンクスも上から流れてくるし、一瞬落ちそうになったから手を少し伸ばしたら手首をめちゃくちゃ捕まれて「あわわ…」となった。このときだったかな、いや、アンコールのAkiraboyかもしれない、本当に楽しくてニコニコしながら見てたら旭さんと目が合って(そんな気がした)なんとなく恥ずかしかった。私笑いすぎ。そんな混沌とした状況の中、「ねえそこで思い出して揺らぐ言葉 あの時のメロディーを そのメロディーを」ですか…、もう、この歌詞、素敵。Youthのサビの歌詞本当に好き。音楽に対するすべてすぎる。この曲に「Youth」というタイトルをつけるのも素晴らしいし、もう言うことが尽きないんだけどそのくらいこの曲は本当にもう、良い。そしてそのあとのHateはライブを綺麗に締めくくった、文句なしの演奏だった。もう、体が揺れる揺れる。みんながそうだからこのファイアーループも揺れる。思い出して泣きそう。本当に、行ってよかった。

アンコールのAkiraboyは嬉しい楽しいしという感じで、ロックンロールもパンクロックも実を言うとミッシェルガンエレファントだって別に詳しくない、でもHue'sやCRYAMYは大好き。左に飛んできたレイさん、右に流されるヤマトパンクス、真っ正面にHue's。今夏最大の幸せ。龍さんがライブ中に「夏の終わりに選んでくれてありがとう」と言ってくれたけど、私はむしろ、やっと夏が始まった気がした。というより、終わらないで欲しかった。夏も、ライブも、全部。それでも終わりは来る。夏もライブも全部。

冒頭で言ったようにその後の時間は無だった。書くのも嫌になるくらい無の時間を過ごした。家に帰ってからも寝ずに過ごした大阪の反動で一日中ベッドから動けずにいた。次の日にようやく、毎年8月の最後の土日にやる地元の小さなお祭りに行って、そこで食べたじゃがバターは夏の終わりの味がしたし、それと一緒に飲んだくだらないお酒は絶望するくらい美味しかった。大人になりなくないと思った。Youthという曲が余計に忘れられなくなる瞬間だった。

 

さて、とは言っても大学生の夏休みはまだあと1ヶ月ほど続く。残暑が惰性に追い討ちをかけてきそうだし、案外スッと秋になりそうでもある。でも、忘れられない、忘れたくない思い出ができたし、ライブ中もりかずさんが言っていたように、それがあればこの夏が終わることも許せるような気がしている。