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好みの話じゃなくて、好きの話

12/30(sun) 下北沢DaisyBar CRYAMYを見た

 

CRYAMYの出番は20時からで、デイジーバーに着いたのは19時半より少し前だった。前のバンド、ROKIのライブを見ながら、今日は耳の調子が良くないなぁと思う。高音が痛い。ていうかデイジーバー、もしかして音デカイ?

ROKI、ライブハウスでやってるバンドは私はあまり詳しくないけど、人がたくさんいたから人気なんだなと思った。私でも名前は知っているし。最後ボーカルがドラムに飛び込んだのは少し驚いた。隣にいたお兄さんも笑っていた。

ROKIが終わって、CRYAMYが出てくる。友達にLINEを返しているときに、最前の方に小さい男の子がいることに気付いた。前にベースメントタイムズで書かれていた子だとすぐにわかった。確かに、目が行ってしまう。tenの最初のドラムが始まると、楽しそうに頭を揺らしていた。

かくいう私も、なんかこの日は少しノリノリで、いつもよりも大袈裟に身体を揺らしてしまった。音が気持ち良かった。ライブが始まる前に後ろを見ると先程よりも人がたくさんいたし、ライブ中にも、後ろが詰まってるから前に進んでくださいと言われた。なるほど、こうやって、客席の前方が埋まっていくんだな。CRYAMYのライブの誘い断った奴ら、オススメしても首傾げた奴ら、一生後悔すればいい。なんてったって、次の元号はCRYAMYの時代なんだから。カワノさんがそう言ったんだから。

ピンク、めちゃくちゃカッコ良かった。「這いつくばってtasted tasted」のところ、二回目のtastedの高音がすごく好き。カワノさんの歌声は良い。やっぱりボーカルの声はどうしても気になってしまうし、まあめちゃくちゃクセがない限りは普通に聴けるけど、でもなんかこういうのも楽器やってるヤツには小馬鹿にされるから言いたくない…。「あー声ね(笑)」みたいな…。あいつら何様なん?「お前もボーカルしか聴かない感じね(苦笑)」ってオーラを感じる。本当、そのギターでぶん殴ってやりたい。どうせ軽音部で同じバンドのドラムの女の子と付き合ってるくせに。ボーカル大事に決まってるじゃん、フロントマンだぞ、バンドの顔。志村正彦がいないフジファブリックは果たして本当にフジファブリックなのか、という、私の今世紀最大の謎。哲学的。フジファブリックそんなに聴かないけど。あとピンクだっけ、普通だっけ、カワノさんがマイクはっ倒したの、どっちだったっけな…、確かピンクだったはず。あ、違う、普通か?本当にどっちだっけ。少し焦っていたように見えたけど、私はマジでカッコいいと思った。

 

この日はなんか、カワノさんが笑っていた。笑顔と言っていいのかもわからないような、私にはできない表情。twistedも、ディスタンスも、テリトリアルも、そうやって歌っていた。なんか私はもう、また、泣きそうになってしまって、もはや泣いてもいいんじゃないかと思った。男の子の隣で石左さんが暴れてたから、別にもう、何したってどうなったっていいよな、と。冷静に考えてみればそれってすごいことで、みんな平気でギルドや若者のすべてで泣いたりするけど、他人が作った曲、短い歌詞、知らないコード進行で泣いてしまうなんて、なんか普通にありえないじゃん。映画や小説とは訳が違う。そう思うと、私は音楽で泣けるんだと、そういう音楽を知っているんだと、誇らしくなった。CRYAMYが誇らしかった。

 

普通のイントロが始まったとき、石左さんが男の子の腕を引っ張って自分の前に立たせていた。男の子は柵に掴まって、身体をトントンと上下させていた。あの記事と同じことを言うようだけど、もう私はなんか、それがなんか、ダメだった。本当によくわからないけど、CRYAMYは本物だと思った。綺麗だと思った。うん、綺麗だ。なんかもう、私なんかが聴いていいのかとすら思うほど、綺麗だ。

昨日何してたっけ。今日何したっけ。明日は何するんだっけ。思い返しても他人に言えるようなことは、何一つない。CRYAMYの曲の、どうにもならないような人間の臭い部分、そういう歌詞を自分に重ねて彼らの音楽を聴いていたけど、そんな曲を演奏するCRYAMYが綺麗だったから、もうなんで、自分なんかと重ねてるんだと、申し訳ないくらいの気持ち。なんか良いイメージがなかったというか、ずっと素で怖かった石左さんが男の子の腕を引っ張ったのも、この前近松でロンTを買うときに優しいことを言ってくれたのも、なんかもうぜんぶ、ぜーんぶ、綺麗だ。

 

死ななくて良かったなぁってこともあると、高校生の時の自分に教えてあげてほしい。別に死にたいなんては一度も思ったことないけど、これやっててよかったなって、あー私続けててよかったんだなって、ずっとそう思えなかった私に、CRYAMYを届けたい。優しくしてあげられなかった人、見捨てた人、裏切った人、裏切られた人、意地悪だった人、優しくしてくれた人、なんかいろんな人たちに囲まれて、16、17だった私は(今だってたかが20だけど)正解も間違いもわからなくて、あの時あの子のこと傷付けたなぁとか、あの子のこと救えなかったなぁとか、あの人のことわかってあげられなかったなぁとか、もうそんな思い出しかないけど…。と、思って気がついた、あの時の自分にCRYAMYを聴かせても苦しいだけかな。ディスタンスとか、今でこそあの頃を美化して聴けるけど、当時リアルタイムで聴いていたら発作だよ発作。報われないとか言わないでー!って思ってたよたぶん。それでも世界が続くならですらもう少し希望あるよ。

私はバンプがきっかけで邦楽ロックを聴くようになったのだけど、小学6年生のクリスマスに初めてバンプのアルバムを買ってもらって、そこから。当時は嵐とかAKB48が好きで、そのアルバムを買ってもらうか、おもしろフラッシュで知った大好きな曲、ラフメイカーを歌ってるバンプのアルバムを買ってもらうかで悩みに悩んで、「好きなものは自分のお金を出して買いたいから」という理由でバンプに挑戦した。その頃はバンプの曲はラフメイカーと天体観測しか知らなかったけど、そこからバンプや邦楽ロックが大好きになった。

昔、お母さんに、「あの時バンプのCDを選ばなかったら、今バンプも音楽も好きじゃなかったのかな」と聞いたことがあった。そしたら、「ちゃんと絶対どこかで出会ってるし、出会うべき人には出会うべき時に必ず出会う」と。「好きな人にも嫌いな人にもちゃんと出会う」と言われた。高校生の時だった。お母さんとする会話なんていつも中身のないペラッペラな話ばかりなのに、だからなのか、このときの言葉がずっと忘れられない。

我が母ながら綺麗事だなぁと思うし、そんな綺麗事で片付けていいほどぬるい時間ではなかったし、酷いことされて、酷いことして、裏切って、裏切られて、こんなにひねくれた自分になったのに出会うべきだったなんて思えない。でもそう思わないと、本当に全部意味のない時間になってしまう。

"なんだコイツ、死んじまえ"と思う人がいるときとか、"この人に会えて良かったな"と思うときに、いつもこの言葉が浮かぶ。最近では、CRYAMYに出会ったとき。もちろん後者の気持ちで。こんなの考え方ひとつで変わるし、私がそう思いたいだけなのかもしれないけど、ライブに行くたびに、今がCRYAMYに出会うべき時だったんだと、強く思う。なんでだろう、なんか、曲はもちろん、MCでのカワノさんの言葉も全部、私が今まで目を背けてきたものばかりで、本当に考えさせられる。

出会うべき人だったとか、出会うべき時だったとか、そんな綺麗事で片付けられるような時間ではなかったけど、もし本当に私があの時あんなクソみたいな人間に出会うべくして出会ったなら、CRYAMYに出会えたのだって、出会うべくして出会ったと、そう思ったっていいでしょう。

 

テリトリアルの、「癒えないで痛ぇ」は、言えないで痛いし、癒えないでいてほしい。癒えないままでいることが一番許された気になれるから。癒えないでいて~!って、そう聞こえた。私がそう聞こえたからそれでいいの、私の歌だからこれ。カワノさんがそう言ってたから。それでいいの。濃いめのコーヒーが飲み干せないのは私なの。

売れるとか売れないとか関係なく、なんかCRYAMYにはずっとこのままでいてほしい。アイラブユーとか言えないくらいがちょうどいいよね、それを言えるようになったら正解だから、別にCRYAMYに正解を叩き出してほしいなんて思ってない、間違いでもなんでもいいから、綺麗でいてほしいだけ。物臭も、ディスタンスも、雨も、正常位も。目を背けたくなるような酷い現実さえも、綺麗なものにしてほしいだけ。綺麗だと思わせてほしいし、思わせてくれる。

 

テリトリアルが終わったあと、「最高」と言ったのが誰かはわからなかったけど、なんだか胸に響いた。最高だった。胡散臭いからあまり最高とか最強とかは言いたくないんだけど、本当に、最高だった。マジで何度も言ってるんだけど、今年、CRYAMYに出会えて良かった。出会うべき時だったんだ、出会うべきバンドだったんだ、だって、そうじゃないとこの話、収集つかないし。テリトリアルのアウトロ、結構早い段階でギターを放り投げてその場を2、3周したフジタレイさんを見ながらそう思った。苦しんで死ねと思ったアイツも、本当は偶然ベースメントタイムズの記事を読んだだけなことも、全部綺麗事でくくってしまえ。そうやって身の回り全部、本当に綺麗にしていこう。

 

晦日の晩、一人ベットに潜ってこれを書いている。ライブのあと、下北沢で終電を逃して無断外泊をしたことで、ひっさしぶりにお父さんに説教をされた。確かに連絡のひとつもしなかったことは反省してる…。ライブ禁止だと言われた。それは困ったな。CRYAMY、次のライブは1/21が直近?それまでには許してもらわなきゃ。許されなかったら家出してライブ行く。

 

 

追記。

ディスタンスのMVも良きだった…。シングルも嬉しい、4月も楽しみ、せっかくだから手売りのチケット欲しいな。あと1/21じゃなくて1/20じゃん、1/21はテストの日だ。

12/13(Thu) 吉祥寺warp CRYAMYを見た

 

前日の就寝は2時を回る頃で、朝起きられるか本当に心配だったけど、意外にも普通に起きて普通に家を出た。実際のところ30分ほど寝坊したけど、それくらいならメイクや髪の毛のセットを適当に済ませて、いつもなら鈍行でゆっくり行くところを急行で満員電車にぎゅうぎゅうに詰め込まれながら行けば間に合う。9時からの授業で、9時10分くらいには着ける。余裕~楽チン~今日はCRYAMYのライブ~ルンルン~~、と、思っていたのも束の間、満員電車に揺られること約15分。じわじわと目の前にモヤがかかって全身に力が入らなくなるあの感じ、どうやら貧血症状を起こしたみたいで、すし詰めの人の中で一人うずくまってしまった。今年の春くらいにも一回電車の中で貧血を起こしたことがあって、あの時はちょうど電車が止まってくれたからフラフラと降りてホームに座り込めた(乗降者が極端に少ない駅で、人目につくことなく復活した)けど、今回は電車が出発した直後で、もうどうにもならずへたりこんだ。駅に着いたときも自分ではどうしても立ち上がれなくて、女の人が二人「大丈夫ですか?」と言いながら私の両腕を持って電車から降ろしてくれた。朦朧とする意識の中コクコクと頷いて、イヤホンでCRYAMYを聴いていたんだけど、こんなにお世話になってるのにイヤホンつけっぱなしなのは悪いと思って頑張って片方だけ外した。喋れなくて動けなくて、お礼の一言も言えなかった。ご迷惑をおかけしました。その節はありがとうございました。と、この場を借りて。

降りたらすぐ駅員さんが駆け寄ってきてくれて、「中に休むところもありますので」と言いながら近くの椅子に座らせてくれた。人は優しいなと思った。他人の温かさに触れた。ホームは外だったからめちゃくちゃ寒かったけど。

各駅停車と急行電車、合わせて4本くらい見送ってから駅員さんにお礼を言ってまた電車に乗った。「休まなくて大丈夫ですか?」と聞いてくれて嬉しかった。たとえ仕事でも、気にかけてくれる人がいるのは嬉しい。たぶん暖房の効いた部屋とふかふかのベッドが用意されているんだろうけど、1限をサボりすぎてこれ以上欠席することができないので「大丈夫です、ありがとうございます」と言って電車に乗った。

ただの貧血だったみたいで、それからは滞りなく学校に着いた。乗り換え先の電車が遅延していて実際はめちゃくちゃ滞ったけど。そんなこともあって結局、学校に着いたのは授業が半分ほど終わったとき。行かないよりは全然マシ。

木曜日の授業は1、2限しかないけど、もう全然2限を受ける気になれなくて、こっちの出席は大丈夫なので1限だけ受けて帰った。往復2時間。滞在時間45分。ムダムダのムダ。ちゃんと毎週サボらず授業に出ていれば、貧血を起こしてまで行く必要なかったのになぁ。後悔先に立たず。

帰りにコンビニであんまんを買った。人生初めてのあんまん。本当はピザまんを買うつもりだったんだけど、何故かあんまんにした。美味しくなかった。なんかゴマの味がした。ゴマ自体は嫌いじゃないんだけど、ゴマ味が私はすごく苦手で、ゴマ味のあんこって感じだった。ナッツ系もあんまり。小学生のときピーナッツバターが給食で出るとみんな喜んでいたけど、私はマジで理解できなかった。

昼の12時くらいに帰宅してからすぐに寝た。ライブは立ちっぱだしCRYAMYはうるさいだろうから、また頭がガンガンして(前回のライブはカワノさんの高音に合わせて頭が痛くなった)朝みたいに立っていられませんとなるのは避けたかった。3、4時間くらい爆睡した。

 

起きたら髪がボサボサでシャワーを浴びようと思ったけど、寒すぎたのでお風呂にした。お風呂が沸くまでの間、これから本物を見るというのに、YouTubeでテリトリアルのライブ映像を見ていた。一番風呂に浸かって温まったあとにtwistedを口ずさみながら髪を洗った。お風呂から上がったら、何故か頭に浮かんだ片平里菜の女の子は泣かないを歌いながら髪を乾かした。

19時前に家を出て、吉祥寺に着いたときにはそこそこの雨が降っていた。手が尋常じゃないくらい冷えていて、前髪を触ってもどのくらい濡れているかわからない。早足で歩いた。Googleマップに案内してもらいながら吉祥寺warpに向かったんだけど、なんでこう、駅前とは違った、ちょっと暗い道にしかないんだよ、ライブハウスは。地下でいいから駅前とかにドカンと立ててくれよ。看板だけやたらでかくてわかりやすかったけど。

受付を済ませて中に入って少しすると、CRYAMYの出番がやって来た。リハーサル(というんだろうか)でdelayと正常位を最初だけ歌っていて、私はどっちも大好きだけどどっちもライブで聴いたことがないので、ああ、またお預けか、と思った。最初だけ歌ったから、いわゆる先っちょだけってやつ(?)

 

ライブはtenから始まった。この曲は本当に、マジで良い…。最近「それな」と「マジで」と「ヤバい」しか言わないから、ボキャブラリーがどんどん乏しくなっていく。でも「マジで良い」って言えばだいたい伝わるじゃん…、マジで良いんだよ、マジで。高音が耳に刺さることを覚悟していたんだけど、この日は全然気にならなくて、逆にドラムやベースの低い音が心臓によく響いた。これが本当に心地良い。tenの歌い出し前のドラムの音が好き。めちゃくちゃ気持ちが煽られる。RADのおしゃかしゃまの間奏みたいなもんかな。いや、違うかな。あんなに高度なものじゃないかもしれないけど。そもそもCRYAMYを聴いている人はそんなハイテクノロジーは求めていないと思うから別にいい。少なくとも私は全く。まず演奏の良し悪しが毛頭もわからん。昔のBUMPと今のBUMPくらい違いがないとわからん。楽器も引けないし音符も読めないしリズム感もない。音痴だし。少し前に、楽器をやっていて邦楽ロックを聴いてるやつに小バカにされたことがあった。その人はそんなつもりはなかったのかもしれないけど、言葉の裏の裏の裏に本性が見える。「ギターも弾けないくせに」と空気が語っていた。もしかしたら、私もそこに若干のコンプレックスがあるからハイテクロックを避けているのかもしれない。たぶん、CRYAMYは演奏の上手さとかを押し出しているわけではないと思うし。「コード進行が良い」なんてことは言えないけど、「ここのギターの音が好き」くらいは言っても許されるよね、女子大生だし、大目に見てよ。なので声を大にして言います、tenの歌い出し前のドラムの音、マジでヤバいです、それな?

 

曲順を追って、書きたいことや思ったことを述べていこうと思っていたし、誰に公開するでもないライブレポもずっとそうやって書いてきたんだけど、ちょっと、どうしても忘れないうちにというか、先に書いておきたいことがある。

ディスタンスで泣きそうになってしまった。下手すりゃ泣けた。私は上手なので泣かなかったけど。たぶん、その前のカワノさんのMCからジワジワきてたんだろうけど、年の瀬に聴く生のディスタンスはかなりクるものがある。なんでかわからないけど、ディスタンスを初めて聴いたときから「年末に聴くと感動しそう」と思っつていた。本当に感動した。感動というとまた陳腐な表現になってしまうけど(まあ、私なんてくだらない恋愛映画で泣けるくらい感動しいだから実際陳腐極まりないんだけど)、カワノさんの言葉はそんなに安いものじゃない。

私は、人生で一番最悪だった年と言えば、たぶん2014年。高校1年生のとき。カワノさんが18で上京してきた頃と同じ時期だと思う。2015年の上半期もなかなか最悪だったけど。この辺りを境に他人を信用できなくなった。誰のことも信じてない。今は今で本当に何もなくて、今年なんか年表を書けばTwitterの140字に収まるほど特筆することがなかったけど、でも、ひとつだけでかでかと言えることがある。CRYAMYに出会えたこと。アルバムを買ったこと。ライブに行けたこと。私の2018年はこれだ。これだけだ。学校をサボりまくったり、友達との約束もブチ破ったり、なんだか男関係もだらしないし、本当にいろいろ最低なことばっかりしてたけど、音楽だけはずっと本気で聴いていたし、CRYAMYを好きな気持ちも嘘じゃない。偽りもない。本気だ。本気と書いてマジと読む。

ライブの次の日なんか、また学校をサボってこれを書いていた。そのあとのバイトはちゃんと行って、終わったら残ったメンバーで飲みに。カシスミルクを飲み過ぎてマジで気持ち悪くなった。アルコールじゃなくて牛乳がしんどい。ダサすぎる…。結局、帰ってきたのは朝方5時過ぎ。夏場は日の出が早いから、こうやって飲みに行くと店を出たときに毎回「朝だ…」という絶望感に駆られていたけど、冬は明朝5時でも夜みたいに暗いから安心する。まだ夜で良かったと。こんな情けない生活の中で聴くディスタンスは、本当に、痛いほど刺さるのだ。

ライブ中、MCでカワノさんも言ってたけど、幸せの中で苦しんでるどうしようもない私みたいな人がCRYAMYを聴くんだろうし、聴いて好きになるんだろうし、もっと大切にするべき人がいるだろうに、こうやって音楽に愛情を注いでしまう。でもそういう人はきっとたくさんいる。そういう人に刺さる音楽なら、たぶんCRYAMYはもっとたくさんの人に聴いてもらえるようになるんだろうなと思った。

2018年は本当に何もなさすぎて、生きてても死んでても変わらないんじゃないかと思うくらいなんの変化もなく、時間もお金もただ音楽に消えていくだけのクソみたいな1年だったけど、CRYAMYに出会えたんだからもうそれだけでいい。そのためのクソな時間だったんだと思うようにした。プラマイゼロ、むしろプラ。こんな良いバンドを聴いてる自分、センスありすぎるからな。別に死にたいなんて思ったことないけど、生きていればいいことあるよ、くらいには言いたい、2014年の私に。人はすぐ裏切るし、私も結局誰かを簡単に見放すけど、裏切らない音楽はあるし私はちゃんとそれを愛せるよって。

結局ディスタンスの何にそんなに感動したのかは定かじゃないけど、強いて言えば曲自体、ディスタンスそのものだろうなぁ。最悪だった2014年、あの時私のすべてだったもの、人、場所、夢、全部戻らない。嫌いな人も意地悪な奴も殺意すら沸いたアイツも、戻らないし、そう思った私も戻らない。あの時のことは本当に忘れたい。忘れたいけど、戻ることもないから忘れる必要もないのかな。そのうち、忘れるのかな。

 

なんか総括みたいなことを書いてしまって、他の曲の話もしたいけどこのあとに書くのもシャバい気がしてきた。

crybaby、ライブで初めて聴いたし弾き語りから後半だいぶ変わってたけど、ハチャメチャに良かった。

欲を言えば雨が聴きたいんですよね、シャープ2で一番好き。あとgirl。ちょっと暗いかな。いやいや、しっとりしてるって言い方もあるよね。近所のコンビニで死んだって歌詞が好き。歌詞が好きと言えば、物臭もマジで良かった…。この曲は歌詞がすごく好き。出迎える気力がないからどこか行こう、とか、買ってもらったテレビを金ないから売った、とか、外は冷えるから見送りは必要ないだろう、とか。トドメの「思っちゃいるんだよ」がもう、なんか聴いていてこっち苦しくなる。でも、「誰かに言えるような」をあえて「あなたに言うように」はめちゃ素敵。サビの歌詞はすごく綺麗。綺麗なんだよなぁ、CRYAMYの曲は。

 

そろそろ本格的にシャバくなってきた。

 

今回のライブ、ディスタンスにほとんど持ってかれちゃったんだよなぁ。普通もピンクもめちゃくちゃかっこよかったし、twistedもちょうど師走の雨を浴びた直後だったから浸れたんだけど、ディスタンスに全部持ってかれた。もうシンプルに好きすぎる。テリトリアルも良かった。

 

本当は27日行きたいんだけど、19時までバイトだったから間に合えばって感じ。30日は行く。バイトが17時までだから間に合う。そんな年末に一人でライブハウスに行く女ってどうなん?って話をお母さんに永遠と語ってたんだけど、一緒に過ごす人もいないし予定もないしCRYAMYが好きだから、これはもう避けられないよな。31日もバイトだし。なんなら24日も25日もバイトだしね。春休みに向けてお金ほしいし。そういえば2月1日の京都、観光も兼ねて行くかもしれん。次の日の群馬も良いけど、京都行きたかったんだよなぁ、二条城とかさ。ただ次の週も関西旅行があるから、金銭的に余裕があれば、って感じ。貯金しなきゃ。似たようなニットばっか買ってられないな。

 

まって?長くね?前半の貧血の話絶対いらなかったよね?

 

11/21(wed) 下北沢DaisyBar CRYAMYを見た

 

週の折り返し、水曜日の19時半から下北沢のデイジーバーでCRYAMYを見てきた。2回目のCRYAMYで、2回目のライブハウスだった。

 

人のことで流されるのが本当に嫌い。私はどちらかというと同情しやすいタイプで、それが原因かはわからないけどよく他人のいざこざに巻き込まれる。本当に巻き込まれるのだ。自分から首を突っ込むつもりはさらさらないのに、「お前はどう思う?」みたいな質問によって自分の意見を言わざるを得なくなり、バチバチと火花を散らしている対立の真ん中にポツリと立たされる。結果的に私が両方からの標的になったこともある。善意に努めて両方の話を平等に聞いた結果、「お前は自分の意見がない」だの「偽善者」だの心ない言葉を浴びせられる。

だから私はできれば他人と関わりたくない。そういういざこざを経て仲良くなった人がちゃんといるから、もうその友達だけいれば私はそれでいい。それなのに新しい環境に行けば新しい人間関係を作らないといけなくて、わかってはいるけどそれが本当にしんどい。極力関わらないようにして、あれもこれも酸いも甘いも全部見ないフリをしていたのに、私は最近それを止めてしまった。

だらだらと書いて申し訳ない。わかりやすく言うと、バイト先のあまり溶け込めてない外国人の子を気にかけてしまった。本当に私はよく、こういうことをするのだ。正直放っておきたいし、アルバイトなんて私にとっては金を稼ぐ場でしかないので、他人との繋がりなんてどうでもいい。そりゃ円満にやっていきたいとは思ってるけど、それ以上でも以下でもない。適当に働いて適当に喋って、たまに営業後に残ったメンバーで飲みにいけばいい。バイト同士で付き合ったとか別れたとか、ヤッたヤッてないとかもう至極興味ない。それで仲悪くなったとか自業自得。空気乱すなよクソが。

そんな感じでバイト中もツンケンしてることが多いんだけど(そんな私にもニコニコ話しかけてくれる社員さんには感謝してる。自分でも最近少し横柄すぎたなと反省していて、多少はヘラヘラすることを心がけている)、最近入ってきた外国人の女の子が、文化の違いか言葉の違いかわからないけど、あまり馴染めていない。

外国人の子が入ってくるのは初めてじゃないし、なんなら社員の一人も中国の人だ。もう一人バイトに中国の女の子と、他にも韓国の女の子とか、あとどこだっけ、忘れちゃったけど他の国出身の男の子もいる。その男の子は日本に来てまだ数ヶ月で言葉もままならないけど、私なんかよりも本当によく働いている。日本でぬくぬくと育ってぬくぬくと働いている自分が情けなく思えるくらい。みんな普通に馴染んで楽しそうにやっているけど、その、最後に入ってきたミャンマーの女の子が、あまり楽しそうじゃない。おまけに色々やらかしてるみたいで社員さんに相当怒られていて、先週の金曜日もくっそ忙しい中基礎的なミスをして冷たく当たられていた。あとあと聞くと、その社員さんも悩んでいるみたいで、「外国人だからと言って他のアルバイトの子と差別はできないし、でもやっぱり母国から日本に来てそれでも頑張ってやってるから優しくしたい」みたいなことを言っていた。「優しくすればええやん」と言ったら、「できる範囲の優しさはもうし尽くした」と言われた。「ミスして仕事増やされてこっちも負担になる」と他のバイトの子が言っていた。報連相もあまりできていないらしくて、社員さんも困った顔をしながら「どうしようかな~」と首を傾げていた。もともと優しい人だから、どうにかしてあげたいみたいだった。でも立場的にいろいろ難しいみたい。上に立つのは大変だなぁと思った。

結論から言うと、誰も優しくしないなら、私が優しくすればいい。一人でも味方や理解者がいれば、周りが全員敵でも(この場合は敵じゃないけど)なんとかやっていけるものだ。高校生のときに嫌と言うほど学んだ。でも本当に嫌だったので、その子に優しくしていいものかと悩んだ。肩を持ちすぎると他の子に嫌われる。放っておけばその子が辛い。仲を取り持とうとすれば私だけ除け者にされることもある。でも私は辛そうな人を見ているのが自分が辛いことよりも辛い。そんな気持ちが昔からある。偽善者と言われるくらいには。

ライブの前の日、カワノさんが飼っていた亀や金魚の話の中で、「水を変えたり餌をあげたり、小さなことでもそれをできない側からしたら革命的なこと」とインスタで言っていて、ハッとした。私はたぶんその子に優しくしたい。何も考えず、そうしてみようと思った。

 

そういうことがあったあとのライブだった。もはや何の話かわからない。

下北沢に行ったのは初めてで、私みたいなやつには息が詰まりそうなところだった。下を向いて歩いていたけど、少し顔を上げれば必ず誰かと目が合う。もうこっち見んなよ。「何アイツ?場違いじゃね?」とみんなが言っている気がするという、ひどい被害妄想が脳を支配していたので、極力周りを見ないようにした。角を曲がって少し歩いたところに、他の店に紛れてデイジーバーの甲板が一番下で光っていた。防音の関係でライブハウスは地下にあることが多いみたいだけど、地上ではみ出された人たちがそこに押し込まれているようでどうしても好きになれない。そしてこの地下への階段も慣れない。ビクビクしながら受付をして、ビクビクしながら扉を開けると、近くにいた人がみんなこっちを見る。クソ、こっち見んなよ。開演まではずっとTwitterをシュッ、ポッてしていた。CRYAMYがステージで準備していたけど、それを見る勇気はまだなかった。

 

全然関係ないけど、私はライブレポを書くのが好きで(というか語るのが好き)、自分の行ったライブを大きいものから小さいものまでほとんど文章にしてきた。だいたいがライブのレポートというよりはライブを見たときの状況や心境のレポートになってしまうけど。自分の心なしにライブは見れない。つくづく自分大好き人間だなと思う。あーいうことがあって、こーいうことがあって、そんでこのライブでこう感じた、みたいな。今回だってそうだ。バイト先のことがあって、その気持ちのままライブを見てきて、その気持ちを持ち帰ってきた。でもこの気持ちを忘れたくなくて、こうやって文字に起こそうとする。中学生のころから、この語り癖は増す一方だ。友達にはヘンテコだと言われる。うるせー、音楽が全てだと思ったこともないようなやつに何がわかる。因みに音楽は人生の全てにはなれないから、あまりのめり込んで聴きすぎないほうがいい。これも高校生のときに学んだ。高校時代のことはあまり思い出したくないことばかりだけど、当時その気持ちも音楽と一緒に日記に残していたから忘れられない。ただの愚痴と恋心と音楽に関することしか書かれていないので、日記と言うにはあまりにも名ばかりだけど。

 

話を戻したい。

CRYAMYのライブはやっぱり良かった。好きなバンドのライブは全部良いけど、CRYAMYはとくに好きなのでとくに良い。さっきまで普通の顔してセットリストを床に張り付けていたのに(本当に張り付けていたかはわからないけど、ガムテープをビリビリと切って床に着けていたのでたぶんそう)、準備を終えて一回捌けて、またステージに戻ってきたら狂ったように音を鳴らしていた。うるさかった。私は大きな音が苦手だ。掃除機の音もドライヤーの音もトイレの流水音も苦手だし、バイクが通ったときなんか、もう、ね。その何倍もデカイ音に鼓膜がやられそうになる。前回ライブに行ったときはずっと耳鳴りしてたし。今回は今回で寝不足かしらないけどカワノさんが高音を出す度に頭がグワッとした。グワッてなんかダサいな。pinkのときとかやばかった。ピンクって可愛い響きだけど、CRYAMYの曲になるとこうも鋭くなるんだね。カワノさんから発せられるピンクって言葉がかなり尖っていたけど、スポットライトがピンクだったからそれが緩和されて素敵だった。でもとくにサビの高音で頭がグワッとした。とにかくあんまり良くないんじゃないかと思ったけど、寝不足の可能性もある。なんせ前日はバイトが終わったのが2時前で、そのミャンマーの女の子について(など)話し合っていたら3時。帰って来てお風呂に入ってなんやかんやして就寝は5時を過ぎた頃。起きたのは10時。うわ、結構寝てるわ。とりあえずCRYAMY大好きだし、これからもライブ行きたいからなんとかならないかなぁ。ステージの目の前で女の子が1人聴き入ってたけど、あの子耳大丈夫だったのかな。

 

「ラブソングやりまーす」と言ってやったtwistedは優しくて好きだった。ベースのタカハシさんのコーラスがきれいなことに気づいた。すごくきれいだった。そういえばライブが終わったあとに、外に出ようと思って扉を開けたらちょうどタカハシさんも向こうから扉を押していて(引いていたかな、どっちだったか忘れた)、「ライブ良かったです」とたった一言だけど声をかけたら、「ありがとうございます」とたった一言不器用な笑顔と一緒に返ってきた。その時の声もきれいだった。前から薄々感じてはいたけど、私のフェチズムは声にあるかもしれない。因みにそのあと、その先にあるもうひとつの扉を開けたら今度は向こうにカワノさんがいた。「ライブ良かったです」に加えて「頑張ってください」と言ったら、また少し不器用な笑顔と一緒に「ありがとうございます、もっと頑張ります」と返ってきた。歌っているときの声と比べて高い声をしてるなとライブ中のMCから思っていたけど、やっぱり少し高い声だった。なんか、頑張ってくださいとかじゃなくて、もっと気の効いたこと言えないのかな、私も。私のほうがよっぽど器用じゃない。

 

爆速のtenも好き。この曲を初めて聴いたのはカワノさんのインスタに載ってた1分のアコギ弾き語りで、乾いた歌声に幼くて切ない歌詞がすごく良かった。カワノさんのサウンドクラウドに上がっているデモ音源のほうも好き。とにかく私はこの曲が好きだけど、ライブでやるうるさいtenは一番好きだ。CRYAMYの曲をほとんどお母さんに聴かせたんだけど、唯一良いと言ってくれたのがこのten。でもライブ音源を聴かせたら微妙だと言われた。静かなほうが感傷に浸れていいらしい。お母さんにどんな感傷があるのだろう。でも私は、ギターやドラムをガシャガシャと鳴らしたうえに、攻撃的な歌声で叫ぶようにこの歌詞を乗せるミスマッチ具合に惹かれるし、あとたぶんシンプルにこういうバンド音楽が好きなんだと思う。もともと短いのに一番しかやらないから一瞬で終わっちゃうけど、前回も今回もtenのときに気持ちがブワッと盛り上がった。グワッとかブワッとか、擬音ばかりで恥ずかしい。

その後のMCでカワノさんが「許してほしいことがたくさんある」と言っていた。テリトリアルはそんな気持ちで書いた曲なんだと。

私もある。中学生のとき優しくしてあげきれなかったあの子とか、高校生のとき味方をしてあげられなかったあの子とか、見捨ててしまったあの子とか、あと、守ってあげてるつもりが実は守ってもらっていたあの人とか。許してもらいたいし許されたいし、そんな私を私はいつになったら許せるだろう。ずっと覚えてる。日記を読むたびにあの時のことが思い浮かぶし、読まなくても思い出す。後悔してる。

だから今回は後悔したくないし、後々許してほしいなんて思いたくないから、私はちゃんと優しくしたい。ただのエゴだけどそうしたい。私は人に、優しくしたい。

 

CRYAMYがステージを降りてすぐ、ドリンクを交換して一気に飲み干してパパッと外に出た。ライブ中は良いけど、転換中の雰囲気は本当に苦手。ドリンクも飲まなくていいからさっさと外に出たかったけど、さすがにドリンク代がもったいないのでジンバックをもらった。私はそこそこのケチなのだ。そしてジンバックが好きなのだ。

 

帰りは方向がわからなかったけど、なんとか来た道を辿って駅に着いた。井の頭線で帰った。来るときは小田急だった。渋谷で乗り換えるときに、2回も美容師の卵に「髪の毛カラーしませんか?」と言われた。いわゆるカットモデル(カラーモデル?)だと思うけど、私の髪の毛は一度も染めたことのないカラー処女なのでソレを簡単に捧げたくはないし、お腹も減っていて早く家に帰りたかったので「すみません、大丈夫です」と苦笑いをして断った。2人目に声をかけてきた女の子は可愛かったから申し訳なさが残った。繁華街にいる居酒屋のキャッチなんかもそうだけど、断ったあとにこっちがいたたまれなくなる。向こうはそれが普通だから何とも思わないだろうけど、こっちは申し訳なくなってしまう。あっちが勝手に声かけてきたくせに。なのでキャッチ文化は廃止すべきだと思う。

 

帰ったらまた耳鳴りがしていた。でも次の日には治っていたからよかった。

 

次のライブは12月13日かな。そのあとの27日と30日は行けるかわからない。全然覚えてないけど、シフトを入れていた気がする。さすがに年末に変わってくれる人はいないだろうし、私は結構真面目なので入れたバイトはちゃんと出る。一回だけ激しい二日酔いで休んだことあるけど。あれはマジでキツかった。「吐き気が止まらない」と言ってバイト先に電話したので、嘘はついていない。

 

今一番聴いているのはpink。ライブで聴いてめちゃくちゃ好きになった。前から好きだったけど、もっとだ。

 

おーわり。

 

 

追記。

そういえば、転換中にBGMとしていろんな曲が流れてたけど、ドリンクを交換してるときにSALOVERSのフランシスコサンセットが流れてて嬉しかった。選曲気になる。