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好みの話じゃなくて、好きの話

1/24(thu) 下北沢BASEMENTBAR CRYAMYを見た

 

カワノさんのサウンドクラウドの中でもとくに好きな、イマジンを最初に歌っていて嬉しかった。ライブでちゃんと聴ける日もそう遠くない、と思ってもいいのかなこれは。delayも良かった。早くライブで、ちゃんと一曲通して聴きたい。

 

ライブ自体はcrybabyから始まって、いつもはだいたいtenから始まるから新鮮で良かった。なんか本当、こうやってライブにくると、改めて、好きだなぁと思う。crybabyも、ディスタンスも、ピンクも、tenも、全部全部カッコいい。カワノさんがフジタレイさんを蹴ったのはちょっと笑っちゃったけど。今さらだけどフジタレイって良い名前。どういう漢字書くんだろう。すごく関係ないけど、バイトの先輩(2つ上)がフジタレイさんに激似で、なんか最近カッコよく見えてきた。入りたての頃にいろいろ教えてくれたときは優しくて好きだったけど、最近は2つ上の代とあまり仲がよろしくなくて、去年の夏くらいから一度も飲みに行っていない。2つ上は全員男だからあまり合わないって言うのもあるけど。フジタレイさん、なんかたぶん、優しい人なんだろうなと思う。途中、「え~!」と言いながらカワノさんに水をあげていた。そういえば、前回の新宿のライブでカワノさんが1リットル(たぶん)のペットボトルを持ってきていたのはちょっとビックリした。でも、そりゃ、喉渇くだろうなぁ。この日もカワノさんが暴れながら持ち上げたギターの先が後ろにいるタカハシさんに当たりそうになっていたし、フジタレイさんに関しては頭に当たっていた。

 

普通を歌う前のMC、良かったなぁ。私も気になっていたところだった。ノーマルか、ユージュアルか。実際、私はどちらかと言うとノーマルだと認識していて、「こんな生活も自分にとっては普通のこと」と、そういう意味だと思っていた。ユージュアルに属せなかったなぁ~って意味だったんですね。この曲のときは色々考えが巡って、将来が不安になっていた。いや、そんなものはずっと不安なんだけど、全然学校に行っていないから他の子より単位が遅れているし、今年3年生になったら就活が始まるし、でも始め方がわからないし、何よりもやりたいことがない。将来への不安の原因が圧倒的な怠惰。居酒屋バイトしか続かないところにも社会不適合性がもろに見える。あそこは常人の働く場所じゃない。マジで。まあ、他の居酒屋は知らないけど、少なくとも私のところはそう。この前お客さんがトイレにゲロをぶちまけて、その処理を社員さんがしていたんだけど、あまりにもイヤイヤと言うから「私やりますよ」とでしゃばってしまった。高校生のときに仕事柄というか、他人のゲロをたくさん片付けてきたからあまり抵抗がない。案の定断られたけど。そういうことはバイトにはやらせにくいみたい。でもずっとオエオエ言っているから、私は洗い物をしながらイライラしていた。学校にも行かず文句を言いながらバイトして、本当に救いようがないなぁと思うけど、それでも救ってほしいものだから、こうやってセコセコとライブハウスに通うんだと思う、CRYAMYを見に。普通、イントロがカッコいい。友達にこの曲を聴いてもらったとき、「出だしがすごく良い」と言ってくれて嬉しかった。別に、ライブに行ったからといって、CRYAMYを聴いたからといって、それで現状が変わるわけでもないし私の怠惰が直るわけでもないし、就職先が見つかるわけでも誰もゲロを吐かなくなるわけでもない。それでも、曲を聴いているときやライブを見ているとき、その瞬間だけは幸せになれるから、救われたなぁと思うわけで。好きなメロディ、好きな音、好きな歌詞、好きな言葉、全部くれるのはバンドだけだし、その中でも今の私にとってCRYAMYは一番響く。たしかにバンドはユージュアルじゃないかもしれないけど、CRYAMYがバンドをやっていてくれて、本当に良かったなぁと思った。

 

最後、テリトリアルを演奏する前に、カワノさんが「死なないでね、寂しいから」と言っていた。なんかもう、冗談であっても簡単に人に死ねとか殺すぞとか言えない。言うけど。死にたいとかも言えない。言うけど。私はずっと、ライブでこの曲を聴くたびに「うわぁカッコいい!」という感想しかなかったんだけど、この日はそう思えなくて、いや、カッコよかったんだけど、なんか、なんだか、悲しくなった。悲しいというかなぁ、なんというか、やるせなさというか、不甲斐なさというか、そういう、気持ちが、見えた。私は、「君の絶望に触れていたいよ」って歌詞がすごく好きで、ロックバンドは、それを好きになった頃からずっと私にとってそういうものだし、初めてこの曲を聴いたとき、原点回帰のようなものを感じた。こういうバンドサウンドとか攻撃的な声とかもそうなんだけど、それよりも、自分が。曲を聴いてただただカッコいいなと思えて、ライブに行きたいと、このバンドに救ってもらいたいと思える。この曲なんかとくに、優しさも感じないし大それたことを言うわけでもなく終始何も言えずに痛がってるけど、私の、絶望に、触れてくれるんじゃないかなと、そう思った。それはたぶん、この曲には優しさや自信がないかわりに絶望があるからだろうなと感じたし、CRYAMYの曲は、そんなのばっかりだ。それにカッコいいメロディがついてるから、もう虜になるわけだ。カワノさんの言うとおり私は超不幸でも超幸せでもないけど、こうやってCRYAMYを見ているときは、やっぱり超幸せ。だから、CRYAMYも、死なないでね。寂しいから。

 

ライブのあと友達と飲みに行く約束をしていたので、演奏が終わったらすぐに会場を出た。ベースメントバー、やたらタバコの匂いがした。別に苦手というわけではないけど、服に匂いがつくのが少しだけ嫌だ。友達に「タバコくさい」とか言われたらどうしようかと思った。最寄りに着いたときには23時を回っていたけど、気にせずガッツリ焼き鳥を食べた。ぼんじりが好き。

友達と、好きなバンドの話をたくさんした。その子は最近キングヌーにハマッているみたいで、たくさん曲を聴いたけど私には少し難しかった。CRYAMYを聴いてもらったら、普通が好きだと言ってくれた。

そのあと、2時くらいまでお店でキャベツをむさぼって、私がまだ初詣に行っていなかったので近所の神社にお参りにいった。CRYAMYが売れますようにとお願いした。もし本当にそうなったら、私の鼻が高いから。私は神様も幽霊も宇宙人もツチノコもサンタクロースも信じている。火のないところに煙は立たないし。CRYAMYも信じている。

 

次は、28日。ライブホリック。下北沢どんだけライブハウスあるんだ、次から次へと新しいライブハウスに誘導される。ベースメントバーが一番よかった。タバコの匂いが強かったけど。